現役探偵が解説! 不倫をばらすと名誉毀損になるのか?


  • 「夫や妻の不倫を知ってしまった」
  • 「会社の同僚や上司が不倫していることを知ってしまった」
  • 「友人が不倫されていることに気付いてしまった」

あなたならどうしますか?
配偶者の立場であれば「許せない」という感情から「仕返ししてやりたい」「反省させたい」という考えが生まれるかもしれません。
会社の同僚や友人であれば、好奇心や親切心から「誰かに話したい」「教えてあげたい」という気持ちになるかもしれません。

しかし、仮にも公表する誰かに告げるという行為は正しいことなのでしょうか。
もしかしたら「名誉毀損」になるのではないかと考える方もいるでしょう。
では、どういう場合に名誉毀損になるのか、不倫を知ってしまった場合にどのように対処すべきかという部分をご説明します。

1.名誉毀損とは?

まず、名誉毀損とはどういったものなのでしょうか。
名誉毀損は刑事上の名誉毀損と、民事上の名誉毀損があります。

  • 刑事上の名誉毀損:刑法第230条(3年以下の懲役若しくは禁錮又は50万円以下の罰金)
  • 民事上の名誉毀損:民法第723条、名誉毀損における原状回復(他人の名誉を毀損した者に対しては、裁判所は、被害者の請求により、損害賠償に代えて、又は損害賠償とともに、名誉を回復するのに適当な処分を命ずることができる。)

刑事では、故意の場合のみ成立する、民事では過失の場合も不法行為が成立するといった違いがありますが、全てを説明すると大変長くなりますので大まかな概念だけ説明します。

基本的な概念は刑事も民事も同じです。

  • 事実を示すことによって相手の社会的評価を低下させることが名誉毀損に該当する
  • 嘘か本当かは問われない

2.どのような場合に名誉毀損になるのか

まず例として挙げるのは名誉毀損に該当してしまう可能性があるものです。
こういった行為が必ずしも名誉毀損になるというわけではないので誤解しないようにしてください。

2-1.自分が不倫された場合

  • 配偶者の不倫行為を会社や配偶者の友人、ご近所等に告げる行為等
  • 不倫行為をインターネット上などに掲載、書き込み等する行為等
  • 不倫行為を配偶者の不倫相手と思われる人物に追求する行為(※裏付ける物的証拠がある場合は別)

2-2.第三者の不倫に気付いた場合

  • その事実を知人や友人等に話す、相談する行為

「不倫行為を配偶者の不倫相手と思われる人物に追求する行為」に関しては、それが事実と全く異なる内容であった場合に、配偶者から名誉毀損であると、刑事告訴あるいは民事訴訟を提起される可能性があります。

簡単にまとめると名誉毀損となる可能性があるのは、自分の行為によって、不倫行為(真偽は問われない)が周りの人に知られてしまった時です。
重要なポイントは社会的評価を低下させた場合という部分です。
実際に社会的評価が低下したかどうかという結果は関係ありません。
仮に自分が不倫していたとして、それを公表あるいは誰かに告げられた場合、周りからの自分の評価は下がってしまうと考えるのが一般的です。

そして、はじめに必ずしも名誉毀損になるというわけではないと言いましたが、名誉毀損となるかどうかは、今回の場合、不倫という事実を暴露されたことに対して、暴露された側がどう捉えるかです。
つまり、暴露、公表等されてしまった人が、「問題ない」、「名誉毀損かもしれないけど構わない」と言えば名誉毀損にはなりません。
もちろん、逆を言えば名誉毀損であるとして問題視すれば十分に名誉毀損に該当する恐れがあります。

3.名誉毀損以外の問題点

不倫は不法行為であることから、一般的にイメージが良くないものであり、不倫をしている側からすれば知られたくない話です。

例えば「○○さんの旦那さんは浮気性だ」等、具体性に欠ける内容で相手を中傷した場合は侮辱罪に該当する恐れがあります。
名誉毀損と侮辱罪の違いは事実を具体的に示しているかどうかによって区別することができます。
簡単に説明すると名誉毀損は具体的なもの侮辱罪は抽象的なものといったところです。

また、不倫は周りに知られたくない事である、という部分につけ込んで悪さを企む人もいます。
例えば「不倫していることをばらすぞ」と言った場合は脅迫罪に該当する恐れがあります。
さらに、「不倫をばらされたくなかったら○○円を用意しろ」等の発言は恐喝罪強要罪に該当する可能性があります。

4.不倫に気付いたらどうするべきか

今まで説明してきたように、不倫という事実を知った上で、その情報を取り扱うには十分注意が必要です。
間違えた選択をすると、自分が罪に問われかねません。相手に揚げ足をとられてしまうこともあるでしょう。
相手が愚行を働いているのに自分自身が愚かになってはいけません。
では、自分の配偶者や、知人や知人の配偶者が不倫している事実を知った場合、どのように対処すべきでしょうか。

4-1.自分が不倫された場合

まずはその事実を知った上で、離婚をしたいのか、不倫をやめさせたいのか、目的をはっきりさせましょう。
そして、大半の場合はきちんと事実確認・証拠収集を行った上で、慰謝料請求・離婚請求、不倫関係の解消を要求しましょう。

4-2.第三者の不倫に気付いた場合

親しい友人なのか、親兄弟なのか、会社の同僚なのか、誰の不倫に気付いたかによって、対応も変わるかと思います。
そして配偶者に教えるのか本人に伝えるのかという問題もあります。
親しい友人や親族であれば、「もしかしたら」という話で聞いてもらえるかもしれませんが、場合によっては、相手に精神的な苦痛を与えてしまったり、怒りを買ってしまったりするかもしれません。
どちらにしてもしっかりと事実を確認した上で、伝え方を考えて話をする必要があります。

5.不倫に関する問題の対処に関して

不倫の事実を知ってしまった時、事実を確認したい場合は弁護士や探偵事務所に相談することをおすすめします。
その際に、自分がこれから行おうとすることが、法律に違反していないか、問題のある行為ではないかも併せて確認することができるでしょう。

調査を前提とする場合には探偵事務所に相談すると良いでしょう。
探偵事務所であれば事実の確認はもちろん、相手に対して合法的に問題提起するための証拠収集を行うことも可能です。
そして、相手に対して訴訟等を考えているのであれば、事実確認や証拠収集を終えた後に弁護士事務所に相談に行きましょう。

不倫問題に関しては探偵事務所も弁護士事務所も取り扱っている内容です。
弁護士は事務所によってですが、探偵事務所であれば、大半が無料相談を行っているはずなので一度問い合わせてみると良いでしょう。

まとめ

不倫行為を知ってしまった場合、感情的になってしまう方のほうが大半かと思います。
そんな時に自分がこれから行おうとしていることがどういうことなのか、問題になる行動ではないかを考えてみてください。
それと同時に、自分が最終的に何を目的とするかを考えてみてください。
その目的は決して行為を暴露して、相手に嫌がらせをしたいということではないはずです。