家庭内別居の最中に不倫をしたら罪になるの?慰謝料は請求できる?


「夫婦仲が冷めきり、すでに家庭内別居状態」という夫婦は少なくありません。
では家庭内別居状態中の浮気は、不貞行為とみなされるのでしょうか?
そこで今回は、家庭内別居中の浮気や不倫は慰謝料請求の対象になるかということをご説明します。
夫婦関係が破たんしているといっても同じ家に住み、婚姻関係も継続中ならば普通の浮気と同じなのでは?と思う方はぜひこの記事を読んでみてください。
結婚とはいったいどのようなものかということも考えるきっかけになるでしょう。

目次

  1. 家庭内別居とは?
  2. 家庭内別居中の不貞行為は罪にはなるのか?
  3. 浮気をしても慰謝料が請求できない家庭内別居とは?
  4. 夫婦の気持ちは関係ないの?

1.家庭内別居とは?

この項では、家庭内別居とはどのような状態を指すのかご説明しましょう。
同じ屋根の下に住みながらも、こんな生活をしている夫婦もいるのです。

1-1.家事も寝室も別

家庭内別居に明確な定義はありません。本人たちが「私たちは家庭内別居をしているのだ」と思っていれば家庭内別居状態です。
しかし、大部分の家庭内別居をしている夫婦は、口もきかず、相手のために家事もしません。
つまり、洗濯や食事も別々です。
書類上は夫婦でも、もはや扱いは配偶者ではありません。また、寝室が別なのは当たり前で、中には配偶者が勝手に入ってこれないように鍵をつけている、という方もいます。

1-2.お互い、家には寝に帰ってくるだけという場合もある

大嫌いな相手とひとつ屋根の下で過ごす、というのは想像以上にストレスがたまるものです。
ですから、家庭内別居をしている夫婦はお互いに家にいる時間が短くなる傾向にあります。
妻が専業主婦の場合は、夫は妻が寝静まった深夜に帰ってきて、朝早く出ていくというケースが多いようです。
また共働きの場合、家に帰るのは入浴と睡眠のためという人が少なくありません。

1-3.子供も影響を受け、最終的には離婚に至ることが多い

夫婦が家庭内別居を選択する理由はいろいろですが、子供のためという方も多いです。
シングルマザー、シングルファザーの家庭も増えましたが、やはり「両親そろっている家庭のほうがよい」という意見は根強いでしょう。
ですから「夫婦関係は冷え切っているが、子供たちのために我慢しよう」という方も多いです。
しかし家庭内別居をしている夫婦がいる家というのはどうしても冷たい雰囲気になります。
本来、家は子供にとって最も安心してくつろげる場所ですが、とてもそういう気持ちにはなれないでしょう。
ですから子供も影響を受け、問題行動を起こしたり、家に寄り付かなくなったりします。
その結果最終的には離婚に至るという夫婦も多いのです。

2.家庭内別居中の不貞行為は罪にはなるのか?

ではこのような家庭内別居中に配偶者が浮気をした場合は、不貞行為に当たるのでしょうか?
この項では、不貞行為の定義や例外的な事例をご紹介します。

2-1.不貞行為とは?

不貞行為とは、浮気や不倫のことです。
通常、既婚者が浮気をした場合は配偶者に対する重大な裏切り行為、ということで慰謝料を請求されたり、配偶者から離婚を切り出されても文句は言えません。

2-2.何事にも例外はある

しかし夫婦関係がすでに破たんしている場合は、たとえ既婚者が浮気をしてもその配偶者は慰謝料を請求することはできません。
この「夫婦関係がすでに破たんをしている場合」というのは

  • 長年別居をしている
  • 生計が完全に別である
  • 連絡をめったに取らない

など、夫婦としての体をなしていない状態をいいます。
しかし単身赴任など配偶者のどちらかが別居しなくてはならない事情があった場合は「夫婦関係が破たんしている」とはみなされませんので注意してください。

2-3.家庭内別居は条件つき?

では、家庭内別居は夫婦関係が破たんしているとみなされるのでしょうか?
結論から申し上げると、条件によります。
法的には、夫婦で一緒に暮らしている限りは無条件で夫婦関係が破たんしていると判断されないのです。
家庭内別居をしている人からすれば理不尽に思えるかもしれません。
しかしこれには、浮気した側が「家庭内別居をしていて夫婦関係はすでに破たんしていたのだから、慰謝料を請求することはできない」と言いだすのを防ぐ目的もあります。
では、家庭内別居をしている場合、どのような状態ならば浮気をしても罪にはならないのでしょうか?それは次の項でご紹介します。

3.浮気をしても慰謝料が請求できない家庭内別居とは?

では最後に、浮気をしても不貞行為と認められない家庭内別居と、浮気をしたら不貞行為になる家庭内別居の違いをご紹介します。
たとえ心は離れていても、これをし続けていれば夫婦は法的に破たんしていないとみなされてしまうのです。

3-1.浮気をしても罪にならない家庭内別居とは?

浮気をしても法的に慰謝料が請求できないほど夫婦関係が破たんしているとみなされる家庭内別居とは、一言でいうと「同居をしていても、結婚をしていたら当然行うことを一切していない期間が長く続いているということ」です。
一例をあげると

  • 配偶者の分の家事を一切行わない
  • 夫婦生活が全くない
  • 生計が別である

など。
つまり、単に同じ屋根の下に住んでいるだけ、という状態なのですね。

3-2.浮気が罪、と法的に判断される家庭内別居とは?

逆に配偶者が浮気をした場合、慰謝料が請求できる家庭内別居の状態とは以下のようなものです。

  • 配偶者のために家事をする
  • 浮気をしている最中に、配偶者と性行為があった
  • 生計が同じである

つまり、法律では明文化されていないけれど、結婚したら夫婦間で協力して行うことをやっている限り、家庭内別居とは法的には認められないのです。

4.夫婦の気持ちは関係ないの?

たとえ夫婦間で愛情が冷め切っていても、離婚届が出されておらず一緒に生活している実績がある限り、法的には夫婦関係は良好に継続しているとみなされてしまいます。
いくら口頭で「配偶者に対する愛情はありません」といっても「ならばなぜ離婚をしたり、別居しないのですか」と返されてしまうでしょう。日本の現在の法律では、「結婚生活が嫌になったら態度で示しなさい」ということなのです。
家庭内別居をしている方は、夫婦でよく考えた末の結果だと思います。
しかし家庭内別居というのは、お互いが近くにいる分、別居よりもつらいかもしれません。
つい配偶者以外の異性に安らぎを求めたくもなるでしょう。
しかし、その結果、泥沼の離婚劇に発展する恐れもあります。
家庭内別居をする場合は、お互い配偶者以外の異性に安らぎを求めたくなる前に、夫婦としてもう一度頑張っていくのか、それとも離婚して新しい人生を歩みなおすのか、結論を出した方が良いでしょう。

おわりに

いかがでしたでしょうか。今回は家庭内別居中の不倫は慰謝料請求の対象になるかどうか、ということについてご説明しました。
まとめると

  • 家庭内別居をしている場合は、条件付きで不倫が法的には罪にならない
  • 家庭内別居中でも配偶者の分の家事をしたり、性行為があったりすると不倫は罪になる
  • 同じ屋根の下に住む同居人というスタンスならば浮気は罪にならない

ということです。完全に別居をして一定期間が経過すれば夫婦生活が破たんしているとみなされるのに、同じ家に住んでいるというだけで法的には夫婦関係が良好に継続しているとみなされてしまうのですね。
家庭内別居の最中に浮気をしたいという気持ちがわきあがる前に、できるだけ早く夫婦で今後の結論を出すべきでしょう。



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