従業員による着服の調査方法は? 確実に証拠をつかむコツを詳しく!


「従業員が着服している可能性があるけど、どんな方法で調べればよいのだろう」「着服の証拠をつかむコツを知りたい」とお考えではありませんか? 従業員による着服は重大な裏切り行為であり、犯罪に当たります。もしも、着服が事実なら、きちんと証拠をつかんで相応の対処をすることが必要です。しかし、どんな方法で調査するべきか、調査するときにどんな点に注意すべきかなどよく分からないこともあるでしょう。

そこで今回は、従業員の着服について詳しく解説します。

  1. 従業員による着服が疑われるケース
  2. 着服の事実関係を調査するには?
  3. 従業員による着服が発覚した場合の責任追及
  4. 従業員に損害賠償を請求する際のポイント
  5. 従業員による着服を予防するポイント
  6. 従業員による着服に関するよくある質問

この記事を読むことで、従業員が着服した場合の対処法がよく分かります。まずは、記事を読んでみてください。

1.従業員による着服が疑われるケース

最初に、従業員による着服が疑われるケースを具体的に見ていきましょう。

1-1.レジや小口現金の金額が合わない

従業員の着服が疑われるケースとして、レジや小口現金の金額が合わないことが挙げられます。小売店などで、1日の終わりにレジを集計した結果、売上金額よりもレジの金額が不正に少ない場合は要注意です。また、事務所の小口現金の残高が特に理由もなく減っているときも怪しいでしょう。いずれも、関連する従業員すべてに事情を聞き、差額が発生した原因を探す必要があります。

1-2.不審な出金や送金履歴がある

帳簿をチェックした際に、不審な出金や送金履歴があるときは、従業員による着服の可能性が高いでしょう。特に、経理を特定の従業員1人で担当している場合は、不正が発覚しにくいので注意してください。帳簿では差額が発生しないため見つかりにくく、気が付いたときには被害金額が数千万円以上になっていることもあります。

1-3.棚卸しで不明な差異がある

棚卸しで在庫をチェックする際、不明な差異があるときも要注意です。現金以外も着服対象になるので、油断してはいけません。特に金銭価値が高いものが正当な理由なく減っている場合は、従業員が着服している可能性があります。たとえば、着服後にネットオークションやフリマアプリで売りさばいたり、知人に割安な価格で転売していたりすることもあるでしょう。

1-4.過少売り上げが見つかった

過少売り上げが発覚した場合も、従業員の着服が疑われます。本来の売り上げより少なく計上することで、差額を自分のものにするパターンです。取引先への請求書と実際の売り上げで差異が出ている場合は、意図的に数字を操作した可能性が高くなります。中には、取引先も着服に協力しているケースもあるので注意が必要です。

1-5.ほかの従業員や取引先から情報が入った

ほかの従業員や取引先から情報が入り、着服が発覚することもあります。特定の従業員に対して複数の情報が入った場合は、疑わしいと考えましょう。社内だけでなく、取引先にまで着服の事実が知られているのなら、なおさら早急な対策が必要です。中には、ほかの取引先に口止めを要求している悪質なケースも見られます。自社の信用を回復するためにも、迅速な問題解決を目指しましょう。

2.着服の事実関係を調査するには?

着服の事実関係を調査する方法を詳しく解説します。

2-1.帳簿や在庫をすべて調べる

帳簿や在庫をすべて調べて、証拠をしらみつぶしに探しましょう。着服が事実なら、必ず何かしらの手がかりがあるものです。大変な作業ですが、着服を証明するために必要なので、信頼できる従業員に指示して調査を進めてください。着服した疑いのある従業員に怪しまれるのが心配な場合は、表向きには抜き打ちの監査が入って調べているなどとしておくとよいでしょう。

2-2.探偵に従業員の素行調査を依頼する

従業員の着服が疑わしい場合は、探偵に素行調査を依頼することがおすすめです。探偵に依頼すると、以下のようなメリットがあります。

  • 調査中であることが従業員にバレにくい
  • 自分たちで調査するよりも確実に証拠がつかめる
  • ほかの従業員に本業の手をわずらわせずに済む
  • 調査結果を分かりやすく報告書にまとめてもらえる

なお、当愛知探偵事務所でも従業員の素行調査をお受けしています。まずは、お気軽にご相談ください。

2-3.疑いのある従業員に直接聞いてみる

疑いのある従業員に直接聞いてみるのも一つの方法です。しかし、万が一勘違いだったら取り返しが付きません。そのため、従業員が着服したことがほぼ確実な状態で聞くことが大切です。まずは、「2-1.帳簿や在庫をすべて調べる」や「2-2.探偵に従業員の素行調査を依頼する」などにより、客観的かつ確実な証拠をつかんでおきましょう。なお、従業員の着服が事実だった場合は、聞いた途端に逃亡する可能性もあるので注意してください。逃亡を防ぐためにも、上司を複数同席させた上で、いきなり呼び出すことがポイントです。また、すべてのやり取りを記録に残しておきましょう。音声と文字の両方のデータで残すと間違いありません。

3.従業員による着服が発覚した場合の責任追及

授業員による着服が発覚した場合、どんな方法で責任追及すべきか詳しく解説します。

3-1.懲戒解雇を言い渡す

まずは、従業員による着服が会社の就業規則に懲戒事由として規定されていることを確認してください。従業員による着服は、懲戒解雇を言い渡すために十分な理由となります。就業規則に規定されていれば、解雇予告手当を支払う必要がなく、即時解雇も可能です。会社のお金を着服したことは重大な裏切り行為であり、信用を大きく失います。不正を許すのは、ほかの従業員に対しても示しが付きません。たとえ十分に反省している様子が見られたとしても、再発の心配が残ります。懲戒解雇をするときは従業員への私情を挟まず、淡々と言い渡すことが大切です。

3-2.損害賠償請求を行う

会社が被害を受けた金額は、損害賠償請求を行うことで取り戻すことも可能です。ただし、被害金額を証明できる証拠が必要になるので、きちんとそろえておきましょう。具体的な損害賠償手続きは、弁護士に依頼して進めてください。従業員による着服は、社内だけの問題でなく、社外からも信用を失うことになります。実際に着服された金額にどれぐらいの慰謝料を上乗せするかも、弁護士とよく相談して決めるとよいでしょう。

3-3.刑事告訴をする

従業員による着服は横領罪に当たるため、刑事告訴も検討しましょう。刑事告訴をすることで、社内外に対して不始末のけじめを示すことができきるからです。社外に対しては、不祥事をうやむやにしないことで、信頼の回復を促すことができます。従業員に対しては、着服をするとどんな処罰を受けるか、見せしめとしての効果も期待できるでしょう。着服は立派な犯罪であり、許されないことであると強く認識せるためにも、刑事告訴することに重要な意味があるのです。

4.従業員に損害賠償を請求する際のポイント

従業員に損害賠償を請求する際に押さえておくべきポイントを詳しく見ていきましょう。

4-1.身元保証書を確認する

従業員に損害賠償を請求する前に、身元保証書の有無を確認しましょう。正社員や契約社員として採用している場合は、親族などを身元保証人に立てていることが多いからです。身元保証書の提出があれば、従業員が万が一支払えない場合でも、身元保証人に対して請求することができます。ただし、身元保証書の有効期限は最長5年なので注意してください。

4-2.従業員や身元保証人の財産を調べる

従業員や身元保証人の財産を調べることも大切です。損害賠償を請求するにしても、現実的に支払い可能な金額および方法にする必要があります。たとえば、十分な預貯金や不動産などを所有していれば、現金一括での支払いを求めることも可能です。反対に、財産がほとんどない場合は、分割払いで支払ってもらうことも考慮することになるでしょう。

4-3.従業員から誓約書を取り付ける

着服した従業員から、誓約書を取り付けましょう。従業員が着服の事実を認め、損害賠償金を支払うことを承諾した書類を作成しておくのです。誓約書を作成する際は、自筆のサインと押印をさせることを忘れないでください。誓約書を取り付けておけば、後日従業員が着服の事実を否定したり、損害賠償金の支払いを拒否したりしたときに強力なカードになります。

5.従業員による着服を予防するポイント

従業員による着服を予防するためのポイントを確認しておきましょう。

5-1.複数の従業員で金銭管理を行う

従業員の着服を予防するには、複数の従業員で金銭管理を行うと効果的です。1人の社員に権限が集中すると、着服しやすくなります。ただし、複数の従業員による管理体制も、長く運用するとチェック機能が形式だけになりがちなのがデメリットです。そのため、定期的に人事異動を行い、特定の従業員が長く同じ業務に就かないようにすることをおすすめします。

5-2.抜き打ちチェックを実施する

抜き打ちチェックを実施するのも、従業員による着服を予防するために効果的です。抜き打ちチェックでは証拠を隠す時間がないので、不正を見つけやすくなります。定期的に行うと身構えられてしまうので、あくまでも不定期に突然実施することが大切です。抜き打ちチェックは、会社の利益に直接つながるものではありませんが、社内経理を健全化するためにも必要な作業と考えましょう。

5-3.従業員を採用するときに身元保証人を付けさせる

従業員を採用する条件として、身元保証人を付けさせることも大切です。身元保証人を付けさせることで、素性が分からない人物を採用するリスクを減らすことができます。従業員も、身元保証人に迷惑をかけられないと認識するので、着服予防に大きな効果が期待できるでしょう。

6.従業員による着服に関するよくある質問

最後に、従業員による着服に関する質問に回答します。それぞれ確認してください。

Q.成績も評判もよい従業員が着服するとは信じられないのですが?
A.残念ながら、表向きの評価は関係ありません。むしろ、成績や評判がよいことで、着服しても疑われにくい点で手を染めやすいともいえます。

Q.着服するリスクが高い従業員の特徴は?
A.以下を参考にしてください。

  • ギャンブル好き
  • 後先を考えないで行動する
  • ストレスに弱い
  • 現在の給与や待遇に不満を持っている
  • 借金がある
  • 家庭にトラブルを抱えている

ただし、上記はあくまでも傾向として見られるだけであり、当てはまる人が必ずしも着服するとは限りません。

Q.たった1回だけの着服でも懲戒解雇にすべきか?
A.基本的には懲戒解雇にすべきでしょう。たった1回の着服でも、犯罪に当たることに違いはありません。それに、初犯だからと許してしまえば、ほかの社員が士気を失ってしまいます。

Q.従業員の給与から天引きして返済してもらうことはできる?
A.労働基準法に賃金全額払いの原則があるため、会社が強要して給与から返済分を天引きすることはできません。

Q.刑事告訴をしないで解決することもできる?
A.会社が認めるのなら、従業員との示談を進めることも可能です。具体的には、弁護士や従業員の身元保証人に同席してもらい、示談金を確実に支払う約束を取り付けてください。なお、期日までに示談金の支払いがない場合は、訴訟の手続きを進めることを検討しましょう。

まとめ

今回は、従業員による着服について詳しく解説しました。従業員が着服した疑いがあるのなら、きちんと調べて確実な証拠をつかむことが大切です。証拠が不十分のまま本人に確認すると、そのまま逃亡してしまう可能性もあるので注意しましょう。事実関係をはっきりさせ、着服した金額を返済してもらうためにも、慎重に調査を進めてください。なお、従業員の素行調査は、信頼できる探偵に依頼することがおすすめです。賠償請求や刑事訴訟の際にも、客観的で確実な証拠があれば有利に進められます。着服が事実なら、法律に基づいて罪を償ってもらいましょう。


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